プロが解説!脱毛用木ベラ(ウッドスパチュラ)のすべて
公開日:2020年8月25日
株式会社ビー・エイチ編集部
ワックス脱毛の施術には、無くてはならない、木ベラ(ウッドスパチュラ)。地味なアイテムでありながら、ワックスを薄く均等に塗布する、細かい部位にきれいにワックスを塗布するなど、使用する木ベラによって、施術効率・仕上がりに大きな差が生まれます。
今回は、話題のワックス脱毛ブランド、ma remove(マ・リムーブ)のプロデュサーである、福田麻理先生に、脱毛用木ベラ(ウッドスパチュラ)について、使い方、特徴などについて解説していただきました。
1.木ベラ(ウッドスパチュラ)の役割とは
bh:福田麻理先生、こんにちわ。今日はワックス脱毛施術用の木ベラ(ウッドスパチュラ)について、いろいろと教えてください。
福田先生:はい、よろしくおねがいします。ワックス脱毛用のヘラはどのようなものかはご存知ですか。
bh:すみません、まったくの素人なので、最初から解りやすく説明お願いします・・・。
福田先生:ワックス脱毛用のヘラは、主に木製の木ベラ(ウッドスパチュラ)を使用します。イメージ的には、アイスクリームの棒のような形状です。
bh:えっ!アイスクリームの棒ですか・・・
福田先生:私のプロデュースするワックス脱毛ブランドのmà remove(マ・リムーブ)の木ベラは、素材に白樺の木を使用しています。ワックス脱毛専用にデザインしたものですが、実際にカフェ等でアイスクリーム用としても使用されているんですよ。
mà remove(マ・リムーブ)の木ベラ(ウッドスパチュラ)は、そのクオリティの高さから、カフェ等でアイスクリームの棒としても利用されている。
※写真はイメージです
bh:そうなんですね。たしかにアイスの棒もこういう形状をしていますね。ところで、この木ベラは、施術においてどのような役割を果たすのでしょうか。
福田先生:大きく分けてふたつの機能があります。ひとつは、脱毛用のワックスを肌に塗布する役割、もうひとつは、塗布したワックスを剥がす際に端を立たせて「剥ぎしろ」をつくることです。
品質の良くない木ベラだと、ワックスを薄く均一に塗布できなかったり、「剥ぎしろ」がきれいにできなかったりします。
福田先生の木ベラのテクニックを動画でCheck!
2.サイズの異なる4種のタイプで全てをカバー
bh:mà remove(マ・リムーブ)の木ベラの特徴は何でしょうか。
福田先生:ワックス脱毛専用設計であることと、パーツごと施術しやすいように考え抜かれたサイズ、そして、ささくれの無いスムーズでキレイな仕上げですね。木ベラを使用して、お客様の肌にワックスを塗布しますので、ささくれ等があると非常に危険です。そのため仕上げの精度には常に注意しています。
bh:mà remove(マ・リムーブ)ブランドの木ベラ(ウッドスパチュラ)は、4種類をラインナップしていますが、それぞれの用途をお聞かせください。
福田先生:mà remove(マ・リムーブ)の、木ベラは、脚、背中など大きいパーツに使用する(大)、細長いデザインで、細かい箇所に使用する(中)、フェイシャルによく使用する(小)、そして、鼻毛用スティックの全4種類ございます。ワックス脱毛は、この4種類あれば、ほぼカバーできます。
bh:もっと大きいサイズの木ベラ、例えば料理用のヘラなどを使用して、背中などの大きいパーツは一気に塗布したほうが効率的ではありませんか。
福田先生:ワックス脱毛は、どのパーツも一気にワックスを塗布するということはしません。背中などの大きいパーツも何回かに分けてワックスを塗布し剥がすという作業を行っていきます。これは、きれいに仕上げるために重要な事です。
それでは、4種類の木ベラについて、それぞれ解説していきますね。
3.木ベラ(ウッドスパチュラ)大
福田先生:脚、お腹、背中、腕、など広い範囲のパーツに使い易い大きめの木ベラです。またアンダーヘアの前面部分などにも使い易いサイズです。一番出番が多い木ベラですね。大きいサイズなので、持ち重りしないよう、厚みを1.6mmにしてバランスを取っています。そのため、施術中も反ったりすることなく、しっかりとした剛性感で割れにくく、ささくれの無い綺麗な仕上げですので、安心してお使いいただけます。
木ベラ(ウッドスパチュラ)大 500本セットを手に持つ福田先生。この他に6,000本のセットもある。
一番出番が多いという、木ベラ(ウッドスパチュラ)大。150mm×16mm×1.6mmサイズは、脚、お腹、背中、腕、など広い範囲のパーツに使い易い。
4.木ベラ(ウッドスパチュラ)中
福田先生:細長いデザインで、細かい箇所へのワックス塗布に使いやすい木ベラです。ボディ、フェイシャル、両方にお使いいただけます。流行りの「眉毛ワックス」もこのサイズがベストです。幅が10mmと、細長いボディ形状のため、厚さを2mmにして、適度な厚みを持たせています。どの位置を持ってもバランス良く、施術のしやすい仕様です。こちらも割れにくく、ささくれの無い仕上げです。
木ベラ(ウッドスパチュラ)中 500本セット。この他に10,000本のセットもある。
細長い形状で、細かい部位に使用しやすい木ベラ(ウッドスパチュラ)中。サイズは、145mm×10mm×2mm。
5.木ベラ(ウッドスパチュラ)小
福田先生:フェイシャルによく使用します。額や頬など、お顔の中でも大きなパーツに使いやすいサイズです。また、ブラジリアンワックスにもよく使用します。こちらも幅が14mmのため(中)サイズ同様、厚みを2mmにして厚みを持たせています。他と同様、割れにくく、ささくれの無い仕上げになっています。
木ベラ(ウッドスパチュラ)小 500本セット。この他に7,000本のセットもある。
話題のフェイシャルワックスに出番の多い(小)サイズ。ブラジリアンワックスにもよく使用される。
6.木串(ウッドスティック)
福田先生:ワックス脱毛「鼻毛」用の専用スティックです。施術しやすい直径5mmの太さに、ベストバランスな110mmの長さで仕上げました。もちろん、ささくれの無いきれいな仕上げになっています。
鼻毛用の木串(ウッドスティック)500本。この他に5,000本のセットもある。
直径5mmに対して、ベストな長さ(110mm)を設定した鼻毛用のスティック
ワックスをスティック片側に塗布し、鼻の穴の出口付近を塞ぐようにセットする
7.エコを考え、木ベラは焚き火で再利用
bh:福田先生、ありがとうございました。大変勉強になりました。ところで、先程実際の施術を見せていただいて、一度の施術でかなりの量の木ベラを使用していましたが、この木ベラは使い捨てですか。
福田先生:はい、使い捨てです。使い捨てで無い、樹脂製のヘラもありますが、利用率は圧倒的に使い捨ての木ベラが多いですね。一度ワックスが付着すると、なかなか剥がれなので、どんどん新しいものに交換して、施術することがきれいに仕上げるポイントでもあります。施術の作業性・効率を考えるとやはり使い捨てが一番だと思います。
bh:使い捨ては、ちょっと勿体ない感じもしますね。
福田先生:そうなんです。私もエコではないな〜と思って、何か二次利用できないか考えていました。私は、家族でよくキャンプに行くのですが、実は、使用済みの木ベラは、焚き火の焚付用として最適なんですよ。着火剤を使うことなく、薪にきれいに火をつけてくれます。ただし、焚き火に使用する際は、木べらに付着したワックスや毛は取り外してくださいね。
キャンプが趣味だという福田先生。焚き火の際に焚き付け用に、使用済みの木べらを二次利用しているという。乾いているため着火がよく、すぐに薪にも火をつけることが出来る。 ※写真はイメージです。
福田麻理先生 プロフィール
・脱毛サロンMAREVEオーナー
・脱毛サロンMAREVE久留米オーナー
・VioLabo新宿オーナー
・Beauty Academy 代表
・ma remove ブランドプロデューサー
・他、プロデュースサロン多数