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美容業界とフェムテック
美容業界とフェムテック
近年、フェムテックが注目されています。フェムテックは、女性特有の悩みを解決するための製品・サービスのことであり、女性の美と健康を守るためものです。フェムテックは、一般メディアでも紹介されるようになり、女性たちの関心が高まっています。
今回は、『Gran Femin(グランフェミン)』シリーズなどのフェムテック製品・サービスを扱う、株式会社プロラボホールディングス代表取締役CEOの佐々木広行会長から、フェムテックの重要性と将来性、美容業界とフェムテックの親和性などについて、お話を伺いました。
フェムテックとは
フェムテックとは、女性(female)とテクノロジー(technology)を合わせた造語で、女性特有の悩みに寄り添い、解決することができる製品やサービスを指します。女性には、ライフステージごとに、月経、妊娠(不妊や妊活/出産)、更年期にまつわる悩みがありますが、これらの悩みは、他人に相談しにくいこともあり、社会的に見過ごされてきたのが実情です。
女性特有の悩みは、女性の健康を考える上で欠かせない問題ですし、人生における「大切な課題」です。しかし、女性の心身の健康に関する正しい知識は、日本では、ほとんど広まっていないため、日本に住む女性の多くは、この悩みが解決可能だと知りません。
フェムテックが普及すれば、女性は心身の不調を解決し、コントロールできるようになります。フェムテックは、女性たちを悩みから解放して、健康で幸せな人生に導く、きっかけになるはずです。
フェムテックの重要性
フェムテックの普及は、女性のQOLを高めるだけでなく、日本経済の視点でも重要だと考えています。
たとえば、月経や更年期の時期は、自分のパフォーマンスが下がると感じる女性は9割を超えるそうです。女性たちが、本来持っている実力を発揮できない時期があるということは、本人や社会が、本来得られるはずの成果を得られていない現状があるということです。これは、社会経済の面でも大きな損失だと言えます。
フェムテックが普及し、例えば女性たちが生理にまつわる悩みをコントロールできるようになれば、従来の社会より、女性のパフォーマンスが上がります。フェムテックの普及には、経済効果が期待できるということです。
これは、女性たちにとっても価値あることですし、社会的に見ても意義あることだと考えます。
フェムテック市場
フェムテック市場は、世界的に伸びていて、2018年に約1.8億円だった市場が、2025年には5.5兆円(約3倍)になると予測されます。世界のフェムテック市場は、もはやニッチな市場とは言えない規模です。
しかし、日本のフェムテック市場は、欧米と比べて、まだ大きくありません。だからこそ、日本のフェムテック市場は、今後の成長が期待できる市場だと考えています。
日本政府は、女性の活躍や男女共同参画を推進するために発行する「女性版骨太の方針」(2022年度版)において、「フェムテックの更なる推進」を掲げていて、フェムテック製品やサービスの普及を推進することを明記しています。国が、フェムテックの重要性を認めたことは、日本のフェムテック市場の追い風になるはずです。
日本のフェムテック市場は、2021年は約643億円でしたが、2025年は1.4兆円に届くと予測されています。
美容業界におけるフェムテックの展望
美容業界は、女性を美しくするための知識や技術を持っています。お客様の美に関する悩みに寄り添うことで、お客様と深い信頼関係を築いてきたサロンも多いはずです。ここに、美容業界(美容サロン)とフェムテックの親和性があると考えています。
もともと美容サロンは、お客様の肌に触れる機会も多いですから、お客様にとって、女性特有の悩みを相談しやすい環境が整っていると思います。お客様のデリケートな悩みに対し、それぞれのお客様にぴったり合うフェムテック製品を選ぶことは、ひとり一人のお客様と向き合ってきた美容サロンなら可能なはずです。
様々なものが、ネットで簡単に購入できる時代ですが、「私」個人に向けた細やかなアドバイスは、ネットショッピングでは得られません。デリケートな悩みに関わるフェムテック製品だからこそ、信頼の置けるスタッフにアドバイスしてほしいと考える女性は多いはずです。
美容サロンのスタッフが、女性の健康問題に対する正しい知識を持ち、スタッフに相談しながら、フェムテック製品を購入したり、適切なお手入れができるお店だと認知されるようになれば、新しい顧客の開拓に繋がると思います。
フェムテック市場に伸びしろがある今だからこそ、サロンのスタッフが女性の身体について学び、フェムテック製品の取り扱いをはじめることは、サロンの個性・強みになると考えます。
女性の美しさは、健康であってこそ生まれるものです。ですから、女性を美しくする「美容のスペシャリスト」は、「女性の健康のスペシャリスト」でもあるべきです。女性の健康を考えるならば、女性特有の心身の不調や悩みを見過ごすことは出来ません。
サロンのスタッフが、フェムテックの知識を持ち、女性特有の悩みを解決できる製品やサービスを提供することで、女性は健康になり、美しくなる。サロンは、フェムテック製品や施術による新しい収益が見込める。お客様にもサロンにも、大いにメリットがあります。
プロラボのホールディングスの取り組み
弊社は、「健康寿命の延伸」を理念に掲げてきました。特に現代女性は、20―30代から婦人科系疾患のリスクがあります。そして閉経を迎える50代以後の女性が、健康に長生きするためには、フェムテックの知識が欠かせません。
80年前の女性に比べ、現代女性は生理の回数が9〜10倍多くなっているため、婦人科系疾患が増加傾向にあるといわれております。また、80年前の女性の平均寿命は約54歳でした。ひと昔前の日本人女性は、閉経とほぼ同時期に人生を終えていたわけです。現在、女性の平均寿命は約87歳にまで伸びています。現代女性は、閉経後の人生を30年以上長く生きることができるようになったのです。
現代女性は、その分、20代から女性特有の悩みと向き合い、人生の折り返し地点以降のことも考え対策することが大切です。「健康寿命の延伸」には、フェムテックの知識が不可欠な時代に入ったということです。
プロラボホールディングスは、「真の美しさは食事からつくられる」をコンセプトとし、サプリメントや酵素飲料などを扱ってきました。ここに、フェムテック製品をプラスすることで、「女性の健康寿命の延伸」を総合的に支えていきたいと考えています。
女性特有の悩みは、フェムテック製品やサービスを使えば、解決可能なものとなりましたが、まだ日本に住む女性の多くはフェムテックを知りません。
プロラボホールディングスは、フェムテックを広めることが使命だと考えています。社会貢献であり、企業として持続的な発展に必要なことであり、女性を守るという大切なミッションだと考えています。
美容業界がフェムテックを推進することで、自分の心身を大切にできる女性が増えることを願っています。
美容サロンに来たお客様に、例えばホルモンバランスやデリケートゾーンケアについて話すことが、婦人科検診を受けるきっかけとなり、疾患の早期発見に繋がることもあるでしょう。
フェムテックマイスター協会について
一般社団法人 日本フェムテックマイスター®協会は、フェムテックの振興を目指し、女性が活躍できる社会の創生に貢献することを目的に設立しました。
当初は、弊社の関連団体である一般財団法人内面美容医学財団より、フェムテックマイスター資格講座を発行していましたが、ニーズの拡大とさらなる社会貢献のために、フェムテックマイスター協会として独立させました。
フェムテックを日本に普及させるためには、一部のプロだけでなく、男女関わらず一般の方にも、女性の身体の仕組みと起こりえる悩み・解決方法を知っていただき、フェムテックの重要性を感じてもらうことが不可欠です。
(一社) フェムテックマイスター®協会では、主に公認フェムテックマイスター®資格講座を開講し、ヘルスリテラシー(健康や医療に関する正しい情報を入手し、理解して活用する能力のこと)の向上に力を入れています。
講座の内容も日々ブラッシュアップしており、今では美容事業者をはじめ、女性活躍推進に取り組む企業の代表者や人事担当者など、幅広い方にご受講いただいております。
ふちいく子氏を代表理事として、学術理事には、広尾レディース院長である産婦人科医の宗田聡博士をはじめ、フェムテックに精通する医師がおります。主席講師には、膣姐(ちつねぇ)の愛称で呼ばれ、膣ケア/膣トレ本の著書である山口明美先生がいます。
日本でフェムテックを学ぶならば、欠かすことのできない人材が多数揃い、女性が活躍できる社会の創生に貢献する活動をしております。
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